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印刷に係る著作権について⑦

2022.9.14

複製権について
(複製権)21条 著作者は、その著作物を複製する権利を占有する。つまり、複製する権利は、著作権者が持つことができ、それ以外の人はできないということになります。(上演権及び演奏権)22条 著作者は、その著作物を公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として(以下「公に」という。上演し、又は演奏する権利を占有する。22条の2 著作者は、その著作物を公に上映する権利を占有する(公衆送信権等)
23条 著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあっては、送信可能化を含む。)を行う権利を占有する。
(口述権)24条 著作者は、その言語の著作物を公に口述する権利を占有する。
複製の定義について
複製とは印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に複製することをいい、次に揚げる行為を含むものとする。端的に言うと、コピーを作ることことができること。例を挙げると、漫画の単行本は、作者が複製して販売することができる権利を持っていますが、それ以外の人はできません。
・脚本その他これに類する演劇用の著作物 当該著作物の上演、放送又は有線放送を録音し、又は録画すること。
・建築物の著作物 建築に関する図面に従って建築物を完成すること。

複製権の代表的な裁判事例として「サザエさんバス事件」があります。
観光バス会社が、昭和26年から昭和46年までにバス車体にサザエさん、カツオ、ワカメちゃんの頭部を描いてサザエさん観光の名称で都内を運行していました。それから20年くらいたった頃にサザエさんの著作権者である長谷川町子氏が観光バス会社に対して著作権侵害として、月3万円でバス27台の46ヶ月分として3,726万円の損害賠償を求めました。長谷川氏は、新聞の連載で4コマ漫画を掲載してきましたので、漫画サザエさん全体について著作権があり観光バス会社は、漫画から特定のコマをそのまま引き写したわけではありませんがサザエさん、カツオ、ワカメちゃんの頭部に表現されたキャラクターを再現しており、複製権の侵害に当たると主張しました。これに対し観光バス会社は、新聞の絵に描かれた特定のコマからサザエさん、カツオ、ワカメちゃんの頭部を再製したものではなく、キャラクターとは漫画に登場する人物の図柄、役割、名称などを総合した人格であるので、これらを再製したわけではない。複製権の侵害であるなら、具体的に漫画のどの部分についてどのような複製権を侵害したかを具体的に主張すべきであって、抽象的なキャラクター著作権はないので著作権侵害に当たらないと主張しました。その結果、東京地方裁判所は、観光バス会社会社に対し約1,824万円の支払いを命じました。観光バス会社は、長年にわたり新聞に掲載された漫画サザエさんのキャラクターを利用するもので、長谷川町子氏の著作権の侵害するとされました。漫画その他のキャラクターを商品に使用することを許諾する契約においてその使用料は、キャラクターが使用される商品の販売価格の3%を下らない額で定められているのが業界の通例で、観光バスの運行収入の3%にあたる額を基準として1,824万円の損害賠償が命じられました。

 

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